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国際問題コラム「世界の鼓動」

選挙投票権を16才に?

賛助会員 春海 二郎

(筆者は長年、在日イギリス大使館に勤務し、イギリス関係情報を独自に発信するサイト「むささびジャーナル」の運営をしている)

つい最近、日本における選挙権年齢を20才から18才に引き下げようという法案が衆議院本会議で可決されて、6月17日には成立の見通しと報道されていますね。6月13日付のThe Economistによると、スコットランドでは選挙年齢を現在の18才から16才にまで下げる可能性が高いのだそうですね。「他でもそうなるかもしれない」(others may follow)とのことであります。

日本の国立国会図書館の資料によると、選挙権年齢に関する情報がある国192カ国の中で18才以下にこれを認めている国は170カ国と圧倒的多数なのですが、17才以下となると7カ国にまで下がり、16才ともなると、オーストリア、キューバ、ニカラグアの3カ国だけとなっています。もちろんそれ以下という国はない。

The Economistの記事によると、18才以下にこれを認めない理由として、一つには政治家を選ぶ権利を与えられるほどには「成熟していない」(not mature enough)というのがあるけれど、もう一つの理由として、選挙権を与えられてもこれを行使する気のある若者は少ないであろうという推測がある。

ただ昨年の独立に関するスコットランドの国民投票では「16才」も投票を認められたし、投票前の調査でも16/17才の74%が賛成・反対の態度を決めるに十分な情報を得ていると答えているし、16/17才の投票率(75%)は18~24才のそれ(54%)よりもかなり高かったという数字もある。

もっともThe Economistによると、昨年のスコットランド独立に関する国民投票で16~17才がどのような投票をしたのかについては分かっていない。若い人(18才以上)の間で民族党の人気が高いことは事実であるとしても、では若者がみんな独立支持だったかというと必ずしもそうではない。国民投票の約1年前にエディンバラ大学が行った調査では、14~17才のスコットランド人の6割が独立には反対という意見で、「賛成」は2割以下であったという情報もある。というわけで、The Economistは

ティーンエージャーは時として普通に考えられているよりも保守的になることがあるのだ。

Teenagers, it seems, are sometimes more conservative than people think.

と言っている。

2015年6月15日 up date

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