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国際問題コラム「世界の鼓動」

北朝鮮核危機をめぐるグレート・チキンゲーム(中)ーー 半島の非核化

EEZ(排他的経済水域)内着弾でも“宣戦布告”

「火星12」は日本の島根、広島、高知上空を通過、グアム島沖30~40㌔のEEZに着弾する予定で、作戦案は8月中旬までに全面的な検討で慎重に完成させ、最高司令部に作戦を報告した後、金正恩委員長の命令で実行する段取りだった。
米国はこのミサイル発射計画を直ちに“宣戦布告”と受け止め、発射すれば、北朝鮮を軍事攻撃する構えをみせた。グアムに着弾すると予想されれば撃ち落とす警戒体制を敷いた。例え、EEZ内に落下させる計画でも、約3400㌔もの飛行距離だから、沿岸から12㌋(約22㌔)の領海内、あるいは本土に着弾する恐れがあり、市民の生活、付近の船舶、航空機の航行にも重大な支障が生じる。
その点、日本は北朝鮮からこれまで何度もEEZ内にミサイルを撃ち込まれている。北海道奥尻島西約180㌔に着弾した7月28日の場合は、付近に20隻近くのイカ釣り漁船が操業しており、わずか数分前には乗客乗員323人を乗せたパリ行きエールフランスB777機が飛行していた。さらに西180㌔には泊原発があり、いずれも着弾すれば大惨事になるところだった。
他国にEEZ内でも、事前の予告なしにミサイルを撃ち込めば、敵意ある戦闘行為とみなされる。グアムを狙うミサイルは本土上空を飛行する。失敗して本体が本土に着弾するとか、重量のあるブースターその他、ミサイルの部品が落下する恐れが十分ある。本土上空の飛行は明らかな領空侵犯・戦闘行為で許されないと厳重に北朝鮮に抗議、中止を申し入れるべきだろう。同時に、領土、領海、領空の保全について国内法の万全の整備を急がなければならない。尖閣周辺の領海を侵犯する中国の漁船、公船にも十分、対応できないでいる。

米韓合同軍事演習に消耗させられる北朝鮮「B1B戦略爆撃機飛ばすな」

北朝鮮が18日、米国に対し、米韓軍事演習の訓練内容を詳細に発表しないこと、グアムからの戦略爆撃機がレーダーに映らないようにすることなどの条件を付けたという報道がテレビ各局に流れた。北朝鮮が米韓合同軍事演習に神経をとがらせるのは、その間、戦闘動員態勢を敷かなければならず、一般市民の生活はもちろん、経済活動にも支障が生じ、ひどく消耗させられるためだ。
とりわけ、グアムのアンダーセン空軍基地から飛び立ち、北朝鮮に2時間で到着するB1B戦略爆撃機を警戒する。もともと核爆弾搭載機だったのを改造し、米軍機の中でも最大の爆弾を積める(35㌧)能力を持つ。8日には韓国国境の非武装地帯近くで韓国空軍機と実物の爆弾投下の合同演習を実施していた。「レーダーに映らないように」というのは、B1Bを飛ばさないでくれという意味だ。

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2017年8月26日 up date

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