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賛助会員 春海 二郎
(筆者は長年、在日イギリス大使館に勤務し、イギリス関係情報を独自に発信するサイト「むささびジャーナル」の運営をしている)
ちょっと古いけれど、3月8日は国連が定めた「国際女性デー」(International Women’s Day) だったんですね。それに関連して同じ日付のThe Economistのブログ欄に「働く女性」(working woman)の地位に関する国際ランキングが掲載されています。
OECD加盟の28か国における女性の大学進学率、賃金、子育てコスト、出産休暇等々10の分野における進展具合を数字化したもので「働く女性にとって最善の国と最悪の国」(The best and worst places to be a working woman)としてランク付けされています。トップ4がアイスランド、スウェーデン、ノルウェー、フィンランドでいずれもスカンジナビア諸国となっています(デンマークは第7位)。100点満点で、トップのアイスランドと2位のスウェーデンは80点を超えている(OECD平均は60点)。最下位は韓国ですが、ビリから2番目の日本とともに得点は20点強ということになっております。
OECD加盟国に関する限り、女性の地位は向上しているのですが、最近は向上率が低くなっているの だそうです。例えば2005年における女性の労働参加率は60%だったのですが、11年後の2016年 の数字は63%で殆ど上がっていない(男性の参加率は両年度とも80%)。賃金の点でも女性の賃金は男性のそれを100とすると85です。
具体的な女性の社会参加率を見ると、国会議員の割合がトップのアイスランドは48%なのに対して、 日本・韓国などは15%程度、企業の取締役を見ると、OECD平均が20%なのに対してスカンジナビ ア諸国では30~44%となっている一方で韓国企業の場合はわずか2%なのだそうです。