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国際問題コラム「世界の鼓動」

男の更年期

古庄 幸一(理事)

本稿を読む前に、腕立て伏せをやってみて下さい。10回以上出来た人は読む必要はありません。

昨年の夏過ぎから、左の肩甲骨下部と左腕の付け根あたりに痛みを感ずるようになり、J大学病院で内科、外科と丁寧に診てもらった。しかし痛みの原因が判らず、最後は同じ病院内のペイン・クリニックで鍼治療を受けることになる。

鍼は生まれて初めての事である。「身体髪膚これを父母に受け、敢えて・・」と豪語していたのに、首筋から肩、背中へプスプスと鍼を打たれる。痛みがある部位に打たれる時は、生半な痛みでなく脂汗が出る程だ。担当のK先生は打ちながらユーモアたっぷりに 「古庄さん昔は体を鍛えていたのでしょう。それにしてはえらく筋力が衰えていますね。筋肉がひどく硬くなって鍼が通らない程に老化していますよ。ホラまた鍼先が曲った。ハリハリですね。」と手を休めることなくオヤジギャグ。更に「このままだともっと悪化し他の所にも痛みが出ますよ。一度筋力の老化度というか男性の更年期度を検査してみませんか。チョキン(貯筋(・・)と説明)高とも言います」。「先生がそう言われるならやりますが・・・筋力が衰えていると言われても、ゴルフはやっていますし、まだまだ現役と同じくらい飛びますが・・・」K先生は「はい。はい。でも胸やお尻の下の筋肉はほとんどありませんよ。私はこれをシリカゲル(尻陰る)と言っています」と笑う。結局採血して「テストステロン値」という一種の男性ホルモンいわゆる男の更年期度を計測することになった。

十日程後に計測結果が出たとの連絡を受け、病院に行く。何故かいつものK先生と違い、鍼を打つ時の様な明るい冗談を飛ばすこともない。やや心配になり、「先生どうしたんですか。結果が異常なのですか」と聞くと、「はい。古庄さんの年代では考えられない程低いんです」と年齢に応じたテストステロン値のグラフを見せられた。私の測定結果の所にマークがあり、何と私は80才相当ではないか。頭が真っ白になる。K先生に「肩の痛みの原因は筋力の急速な衰えから体のバランスが壊れたためと思うから、先ずは筋力を回復する。チョキン(貯筋)ですね。」と言われたが「そんな馬鹿な。これは何かの間違いだ」と納得出来ないまま帰宅した。

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2013年7月22日 up date

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