NPO法人 アジア情報フォーラム

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国際問題コラム「世界の鼓動」

ロンドンの英兵殺害:あれは何だったのか?

賛助会員 春海 二郎

(筆者は長年、在日イギリス大使館に勤務し、イギリス関係情報を独自に発信するサイト「むささびジャーナル」の運営をしている)

5月22日、ロンドンの路上で英国陸軍の兵士が殺害された事件、あれは何だったのでしょうか?事件を伝える翌日の英国の新聞は容疑者とされる人物の現場写真を大きく掲げ、すごい見出しが並んでいます。

英兵殺害3 英兵殺害1 英兵殺害2

Daily Mail: Blood on his hands, hatred in his eyes

手は血まみれ、目は憎しみでいっぱい

The Sun: We killed this British soldier. It’s an eye for eye

この英国兵を殺したのは俺たちだ。眼には眼をということだ。

The Mirror: BEHEADED ON A BRITISH STREET

英国の路上で首切り殺人

The Times: Soldier hacked to death in London terror attack

ロンドンのテロ攻撃で兵隊が惨殺される

The Guardian: You people will never be safe

あんたらだって安全とは言えないぜ

という具合です。はじめの3紙は「大衆紙」と呼ばれる新聞で、写真のサイズといい、見出しの言葉といい、ほとんどタブロイド判のポスターみたいなものです。「高級紙」とされるThe Timesもこれを「テロ」と呼び、Guardianまでが読者の不安や恐怖を煽るような見出しになっています。Daily Mailなどは

‘You and your children will be next’: Islamic fanatics wielding meat cleavers butcher and try to behead a British soldier, taking their war on the West to a new level of horror

次はあんたとあんたの子供らの番だぜ・・・狂信的イスラム教徒が肉切り包丁を振り回し、欧米との戦争を新たなテロのレベルに引き上げようとしている。

と書いています。

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2013年6月3日 up date

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